ぐちです。
中国や中国人のことがうっすら嫌いで、そのことを隠そうともせず悪いともおもわない人間が職場の上層部を占めているの、マジキツい。その人たちの中国嫌悪をどぎつい「冗談」としてやり過ごした日もあったが、きょう、私の思い過ごしであってほしかったいやな予感が、確信に変わる発言を耳にしたのだった。こんな会社はすぐにでもやめたいが、こうした日本人は日本のそこらじゅうにありふれているから、どこへゆこうとどうしようもない。前職にも前々職にもいた。ゲロキモい。たんなる偶然であることを願ってやまない。
あるいは、私の能力が低いから、入った職場の程度も低いとか。こんなふうに片づけようとするのは周囲にも自身にも無礼だけれど、知性と想像力を備えていると期待していた成人の口から差別のことばが発せられたとき、これ以外にどうやって事態を合理化することができる? 「この人たちは、なにも知らないから、悪くないのだ」と憐憫の対象にまで地位を落としてやるほかに、冷えきって疲れたわがこころを慰めるやりかたがわからない。
なんといって抗議すべきかな。きっと話はつうじないでしょう。なぜって、その人たちは、わが実家の世帯主がレイシストになり果てたことを私が嘆いているのを知っているし、私に同情的だから。それなのになぜ? 韓国人への中傷は許しがたく、中国人ならかまわないとでも? そんな話じゃない。出身や国籍にもとづく無根拠のラベリングをやめろというのがわからないのか。
中国人を揶揄したその口で同僚には優しいことばをかけるのも、中国への差別によって(当人が中国人ではないとしても)親しい同僚が怒り傷つくであろうことを想像できないのも、あんまりだ。私から訴えるなら「内心は自由ですが、私はそれを聞くととても悲しいのでここでは言わないでください」がせいいっぱいだ。でも、つうじないでしょうね。「ひらちゃんは中国が好きなんだ。中国人を悪く言われるのがいやなんだ」くらいの受け止めかたをされるのが関の山だ。しかも、抗議すべき対象がひとりやふたりどころではないから、やりきれない。
そもそも弊社のブランドコンセプト(日本製へのこだわり)に私ははじめからまったく共感しておらず、個人的な趣味だけをいえばメイドインジャパンとかいう売り文句にはなんの価値もない。ものづくりに誇りをもてない、リーダーも尊敬に値しない職場にとどまる理由ってなんだろう。はい、お金です。経済的に自立せねば、倫理的かつ選択的な消費も、(私自身は体験していないが)支配的な配偶者との別離も、ともに働く人間を選ぶことも、むろん働かざることも叶わない。
自宅から近くて残業もほぼない、自由時間だけは豊富なぬるま湯を離れがたくてなんとなく働きつづけているけれど、昇給・賞与もなければ革新的な技術もない、長くとどまるほど得られるものの減ってゆく環境であることはとうに知っていた。目を逸らしていた。就職活動は3度でたくさんだ、と。
これを機に身の振りかたを考えるよ。かくして私は、会社秒でやめ太郎に返り咲こうとしている。